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飯籠
名称
概要
飯籠(めしかご)は、ご飯を入れて保存するための籠。
主に竹を編んだもので、特に夏場(梅雨から夏にかけての時期)ご飯が腐らないように、朝炊いたご飯を入れておく。また、釜で炊き上げたご飯をお櫃などに入れて保存するのは、炊き上がったご飯を直接つぎ分けることが行儀の悪いこととされたためでもあるが、容器の素材である檜(ひのき)や椹(さわら)によって作られているお櫃の木肌に蒸気を吸い取らせて、それで容器内に水分をこもらせずにおいしく保存するためでもあった。
飯籠は、籠の内部に敷き布を敷いてご飯をこの籠に入れ、風の通るところにつるして置くと腐らず美味しく食べられ、冷めたごはんでも美味しかったと聞く。
地域によっていろいろな形の飯籠が見られ、現代では保温ジャーや冷蔵庫がその代わりをするが、それ以前は家庭の必需品でありまた、習慣でもあった。
別名
- シタミ
- メゴ
- ツルジョウケ
- アジカ
- メシアジカ
- ススマシ
- えご
よもやま話
- 通気性の良い布巾を水で濡らし、しっかり絞り、飯籠の中に敷いてから、ご飯を入れると、ご飯粒が竹の間に詰まらず、ご飯も乾燥しにくく便利である。
- 風通しの良いところにつるしておくことが、とてもおいしい冷ごはんになるという。
- 主に、軒下に干していたが、井戸の中につるして、冷やしていたこともあるという。
- 夏場に使うのが、飯籠であるが、冬場は、ご飯をお櫃に入れていた。
- もともと、釜で炊いたご飯を直接、茶碗につぎ分けることは、行儀が悪いとされていたが、飯籠やお櫃に入れることで、水分がこもらずにおいしく保存できる知恵であったのだろう。
- 飯籠は「えご」とも言われる。源頼朝伝説にもいろいろあるが、源頼朝が袖ケ浦に立寄った際、村人たちが飯籠を差し出したと伝えられている。