草鞋
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名称[編集]
草鞋(わらじ)
概要[編集]
草鞋(わらじ)は旅をする時や農事など、日常的に使われる日本の伝統的な履き物(はきもの)である。
類似のものである草履(ぞうり)は、歯がなく、底が平らで、鼻緒をすげた履物。昔は、藁や竹皮などを編んだものであったが、現代では、合皮・革・布・ビニール・コルク・ゴムなどでも作られ、種類が多い。草履(ぞうり)は、サンダルのような形状で鼻緒が付いているだけなので、長距離の歩行には適していない。
草鞋(わらじ)は、藁で足型に編んだ履物で、藁草履と混同されることも多いが、形状や使用目的が異なるものである。草鞋は、つま先にある2本の藁緒を、左右の縁にある「乳(ち)」と呼ばれる小さな輪や、かかとから出る「かえし」と呼ばれる長い輪に通し、足首を縛り付けて固定できる形状となっており、長距離歩行に使用された履物である。
着用例[編集]
草鞋の着用例
- 出典:Wikimedia Commonsby Author:Corpse Reviver
よもやま話[編集]
- 草鞋と言えば、ことわざに「二足のわらじ」などがある。これは「二足の草鞋を履く」が略されたもので、もとを辿れば江戸時代に博打打ち(ばくちうち)が十手を握り、捕吏(ほり:罪人をめしとる役人)になることを言ったものである。このように一人の人が別の職業を兼ねたり、役目を持ったりすることを「二足のわらじ」と言うようになった。ただし、これは別種・別業を持つことに対して言われるようで、同じ業種であれば単なる本業の延長線上にあるものであろう。このような場合、同種・類似の職の掛け持ちに対しては基本的に「二足のわらじ」とは言わない。
- 何故このように別種・別業を草鞋(わらじ)に例えられるのであろうか、おそらくは人が着く一つの職業はその道とも言われるように、一つの道を歩くには一足の草鞋が必要であり、二つの道を(2つの職)歩くから二足のわらじが必要である。と言うところから、そのような人を「二足の草鞋を履く」と言われるのだろう。
関連項目[編集]