火熨斗鏝

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概要

火熨斗鏝

 火熨斗鏝(ひのしごて) ひのし:衣服のしわのばしを行う道具。
 火熨斗は、衣類に押し当て、しわを伸ばしたり形を整えたりする道具。江戸時代から昭和初期まで使用されたといわれる。
 火熨斗の形状はいわゆる柄杓に似ており、先に取り付けられた金属製桶の部分には炭火を入れて使用する。実際、この火桶の底が平滑で広いことを利用し、熱と重みで衣類のしわをとる。また炭の利用で温度が長時間安定していることで、より厚い布類や広い範囲へのしわ伸ばしや整形に適することとなる。
 明治時代の中頃には、舟型で内部に炭火を入れる炭火アイロンが使用されるようになる。高い温度と圧力で布類の細部まで作用できるのが特徴があり、火熨斗の長所を受け継いでさらに発展させた。ただ、これも実際は、幕末期から輸入されるようになった西洋のアイロンが発達したものと言う説もある。

出典:萩の民具(46) 市報はぎ(平成6年)1994.2.1号掲載
出典:金沢くらしの博物館 学習資料「昔のくらし」-衣~洗濯・アイロン
出典:愛媛県歴史文化博物館 学芸員ブログ『研究室から』 アイロンの移り変わり/2011年9月9日 金曜日

関連項目