「行灯」の版間の差分

提供: HIMOROGI文化財Wiki
移動先: 案内検索
(ページの作成:「{{Stub}} ==名称== '''行灯'''(あんどん) <br> ==概要== 現代では室内用照明器具である'''行灯'''(あんどん)は、元々は手にさげて持ち歩...」)
 
9行目: 9行目:
 
|-
 
|-
 
| 行灯は、江戸時代の代表的な照明器具だ。行灯の中で燃やすのは、動物や植物の油である。結局何かを燃やさなくてはならない。この油のことを灯油(ともしあぶら)という。“とうゆ”と読んだら石油になってしまうので注意したい。“とうゆ”の読みは、石油ランプの普及に伴って使われ始めたと思われる。ではどんな灯油を使用したか。菜種油(なたねあぶら)や魚油(ぎょゆ)が主な燃料である。菜種油は食用でもあり、品質的にも高級な灯油だった。魚油は主に鰯(いわし)の油を原料としたものである。菜種油は蝋燭よりもはるかに安かったが、庶民にはやはり高価で一般的には魚油を用いた。魚油は菜種油の半値ほどだったという。魚油は安かった反面、燃えるときに煙と臭いを多量に出すのが難点だった。<br>
 
| 行灯は、江戸時代の代表的な照明器具だ。行灯の中で燃やすのは、動物や植物の油である。結局何かを燃やさなくてはならない。この油のことを灯油(ともしあぶら)という。“とうゆ”と読んだら石油になってしまうので注意したい。“とうゆ”の読みは、石油ランプの普及に伴って使われ始めたと思われる。ではどんな灯油を使用したか。菜種油(なたねあぶら)や魚油(ぎょゆ)が主な燃料である。菜種油は食用でもあり、品質的にも高級な灯油だった。魚油は主に鰯(いわし)の油を原料としたものである。菜種油は蝋燭よりもはるかに安かったが、庶民にはやはり高価で一般的には魚油を用いた。魚油は菜種油の半値ほどだったという。魚油は安かった反面、燃えるときに煙と臭いを多量に出すのが難点だった。<br>
:<small>引用元:クリナップ│江戸散策│第55回「行灯は、どれくらい明るかったのか」(江戸散策家/高橋達郎)</small>
+
:<small>引用元:[http://cleanup.jp/life/edo/55.shtml クリナップ│江戸散策│第55回「行灯は、どれくらい明るかったのか」](江戸散策家/高橋達郎)</small>
 
|}
 
|}
 
+
<gallery>
 +
File:andon130.jpg|丸あんどん:大正時代<br>高80×径31cm
 +
File:andon131.jpg|丸あんどん:大正時代<br>高87×径35cm
 +
File:andon132.jpg|あんどん(しょく台):江戸時代に使われていた。
 +
油による照明器具(おきあんどん)<br>高85×幅38×奥行38cm 台座:高22cm
 +
File:andon133.jpg|あんどん(しょく台):江戸時代に使われていた。
 +
油による照明器具(おきあんどん)<br>高94×幅38×奥行38cm 台座:高24cm
 +
</gallery>
  
 
==別名==
 
==別名==
*行燈
+
*行燈(あんどん)
<br><br><br>
+
<br><br>
 
+
 
+
==使用方法==
+
 
+
<br><br><br>
+
 
+
  
 
==関連項目==
 
==関連項目==
28行目: 29行目:
 
*[[カンテラ]](かんてら)
 
*[[カンテラ]](かんてら)
 
*[[ランプ]](らんぷ)
 
*[[ランプ]](らんぷ)
<br><br><br>
+
<br><br>
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==

2016年5月19日 (木) 00:28時点における版


名称

行灯(あんどん)

概要

現代では室内用照明器具である行灯(あんどん)は、元々は手にさげて持ち歩いていたところから、「行灯」と呼ばれるようになった。 「あん」も「どん」も唐音(とうおん)[1]で、「鈴」を「りん」と読むのと同じである。

行灯は、江戸時代の代表的な照明器具だ。行灯の中で燃やすのは、動物や植物の油である。結局何かを燃やさなくてはならない。この油のことを灯油(ともしあぶら)という。“とうゆ”と読んだら石油になってしまうので注意したい。“とうゆ”の読みは、石油ランプの普及に伴って使われ始めたと思われる。ではどんな灯油を使用したか。菜種油(なたねあぶら)や魚油(ぎょゆ)が主な燃料である。菜種油は食用でもあり、品質的にも高級な灯油だった。魚油は主に鰯(いわし)の油を原料としたものである。菜種油は蝋燭よりもはるかに安かったが、庶民にはやはり高価で一般的には魚油を用いた。魚油は菜種油の半値ほどだったという。魚油は安かった反面、燃えるときに煙と臭いを多量に出すのが難点だった。
引用元:クリナップ│江戸散策│第55回「行灯は、どれくらい明るかったのか」(江戸散策家/高橋達郎)

別名

  • 行燈(あんどん)



関連項目



脚注

  1. 日本漢字音の一つ。平安中期から江戸時代までに日本に伝来した音の総称。平安中期の中国商人や鎌倉時代の禅僧の伝えた、唐末より宋・元初頃までの音、江戸初期の僧隠元の伝えた明末の音、長崎の通訳の伝えた清代の音などが含まれる。「行灯」を「アンドン」、「普請」を「フシン」と読む類